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梅雨入り前のお掃除でアレルギー性鼻炎対策


 こんにちは。北浦和 みどりの薬局の管理薬剤師 緑川です。

 今日のテーマは『梅雨入り前のお掃除でアレルギー性鼻炎対策』です。

昨日、沖縄地方の梅雨入りが発表されましたね。去年(2015年)の関東の梅雨入りは6月3日でしたので、今年も同じ頃に梅雨入りすると考えると、梅雨入りまであと2週間程度です。

その前にぜひ!お家のお掃除や洗濯をしていただきたいのです!

 シーツやベッドカバーといった大物や、カーテンや玄関マットなどの厚手のものは乾きにくく、梅雨時には乾く前に雑菌が増殖し、カビや臭いの元になってしまいます。またクローゼットや靴箱も湿気がこもり、ダニやカビの発生源となりますので、掃除をして風通しをしましょう。

 ダニはアレルギー性鼻炎を引き起こす原因物質(アレルゲン)の一つです。ダニが繁殖する第一条件は高温多湿で、温度20~30℃・湿度60~80%を好みますので、6月から9月はダニが最も発生しやすい環境条件となります。つまり、梅雨から夏にかけては、ダニに対する注意とケアが最も重要な季節なのです。

 ダニなどのアレルゲンが体内に侵入すると、体内で「抗体」と呼ばれる物質が作られ、これが鼻の粘膜にある「マスト細胞」という炎症や免疫反応などの生体防御機構に重要な役割を持つ細胞と結合します。マスト細胞には、「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」という化学物質が放出され、神経や血管を刺激して、くしゃみや鼻水・鼻づまりなどの鼻炎症状が起こるのです。

 ダニによるアレルギー性鼻炎は、花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)と違い、年間を通して症状がみられます。これを通年性アレルギー性鼻炎と言い、この通年性アレルギー性鼻炎の患者さんは1998年から2008年の10年間で年々増加しており、国民の約25%の方が発症しているそうです。

通年性アレルギー性鼻炎の主な症状は、くしゃみや鼻水・鼻づまりなどの鼻炎症状ですが、それ以外にも喘息やアトピー性皮膚炎を合併する割合が多く、のどや皮膚の症状を伴うことが多くあります。

 鼻炎でお悩みの方は、まずは病院でアレルギーの原因(アレルゲン)を調べましょう。アレルゲンがダニかどうかを確定するには、皮膚テストや抗体検査(血中特異的IgE抗体検査)を行います。

 治療開始となった場合、症状を緩和するために抗アレルギー剤(アレグラ®、アレロッック®など)の内服や、ステロイド点鼻薬(アラミスト®など)を使用することが一般的ですが、最近ではダニアレルゲンの減感作療法(アレルゲンをごく少量ずつ体内に入れ、徐々に増やしていくことで、アレルゲンに対する過敏な反応を減らしていく治療法)としてアシテア®ダニ舌下錠を使用することもあり、従来の治療よりも高い有効性を示しています。

ただし、減感作療法には薬剤へのアレルギー反応(アナフィラキシー)に十分な注意が必要です。これらの薬剤については、薬剤師より説明を受けるようにしてください。

 梅雨入り前のお掃除で、アレルギー症状を緩和・予防しましょう!

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